採用できない理由は会社ごとに違う|採用手法組み合わせで“採用の仕組み”をつくる – エコーズ

採用できない理由は会社ごとに違う|採用手法組み合わせで“採用の仕組み”をつくる

目次

採用代行は「作業の外注」ではなく、“採用の仕組み”をつくるための設計投資

「応募が来ない」「面接で落ちる」「内定が決まらない」——同じ“採用がうまくいかない”でも、詰まっている場所は企業ごとに違います。

採用環境は依然タフです。厚労省の公表では、2025年10月の有効求人倍率は1.18倍(前月比▲0.02)で、採用の競争環境が続いています。

さらに中途採用は「即戦力の補充」を目的に動く企業が多く、スピードと精度(要件・選考・クロージング)が以前にも増して重要になっています。

採用がうまくいかない原因は、
4つの”詰まりタイプ”に分解できる

TYPE 1

母集団が足りない

そもそも届いていない

ターゲットが曖昧で、媒体・スカウト・エージェントが噛み合っていない

求人票(JD)で魅力が伝わらず、応募・返信が起きない

採用広報(技術発信)が弱く、比較で負けている

TYPE 2

選考通過率が低い

見極めがブレている

Must/Wantが未整理で、書類・面接の合否が属人化している

面接官の質問・評価がバラバラで、優秀層ほど離脱する

技術面接が”再現性”より”好み”になっている

TYPE 3

内定承諾率が低い

最後の勝負に負けている

オファー設計(給与レンジ/役割/成長機会)が弱い

比較軸(なぜ今・なぜ当社)が言語化できていない

意思決定の後押し(懸念つぶし・面談設計)が不足している

TYPE 4

運用が回らない

やるべきことは分かっているのに手が足りない

日程調整・連絡が遅れて辞退が増える

KPIがなく、改善が「感覚」になる

採用担当者が他業務と兼務で燃え尽きる

あなたの強み:「15の採用手法」から、詰まりに合わせて“組み合わせ”を設計する

採用代行は、単なる業務代行(応募対応・日程調整)だけでは成果が安定しません。なぜなら、成果が出ない要因が企業ごとに違うからです。

私たちが提供するのは、課題診断→設計→実行→改善のサイクルを前提に、必要な手法を必要な分だけ組み合わせて“採用の仕組み”をつくる支援です。

15の採用手法メニュー

■広告・メディア(まず「見つかる/知ってもらう」を作る)

  • 求人媒体:職種・経験別に媒体を選び、原稿を「比較に勝つ」構成へ改善

  • 求人SEO:検索導線(職種名×地域×技術)で流入を作り、応募率まで最適化

  • SNS広告(採用広告):ターゲットに合わせた訴求軸(成長/裁量/技術/働き方)で配信設計

  • オウンドメディア:開発・組織の実態を記事化し、応募の“納得感”を積み上げる

  • 採用動画:エンジニアが気にする「雰囲気・人・開発体制」を短時間で伝える

■関係構築・育成(潜在層を「いずれ応募する層」に育てる)

  • 採用ナーチャリング:接点後の情報提供(技術記事・イベント案内・面談導線)を設計

  • 採用イベント:職種別(Web/インフラ/PM等)にテーマを絞り、参加→面談に繋げる

  • SNSコミュニティ採用:発信・交流の場を作り、信頼を醸成して紹介や応募に繋げる

  • 採用Meetup:少人数で深く話し、カルチャーフィットと志望度を上げる

  • インターンシップ:将来の採用パイプライン化(実務接続・評価・内定までの設計)

■スカウト・紹介(ターゲットに“会いに行く”)

  • ダイレクトリクルーティング:ターゲット抽出→文面設計→AB→返信率改善を運用化

  • 人材紹介:エージェント選定、推薦基準の合意、フィードバック運用で質を安定化

  • リファラル採用:制度より運用(紹介が生まれる導線・紹介しやすい情報・社内巻き込み)

■選考効率化(速く・ブレなく・納得感を高める)

  • AIスクリーニング:初期選別や要約で工数を削減しつつ、透明性・偏り対策をセットで設計

  • 適性診断:スキルだけでなく志向・働き方・チーム適合のミスマッチを減らす

“組み合わせ”が効く:詰まり別の処方箋(ITエンジニア中途採用の例)

ケースA:応募が来ない(母集団不足)

処方箋(例):求人媒体 × 求人SEO × SNS広告(採用広告) × 採用動画

  • 媒体は「職種×経験」で勝てる場所に寄せ、原稿を比較導線に合わせて作り直す

  • SEOは“検索される言葉”で入口を作り、応募率が落ちるページ要素を改善する

  • SNS広告は訴求軸を分けて配信し、勝ち筋を残す(成長/裁量/技術志向など)

  • 採用動画で「現場のリアル」を短時間で伝え、応募の心理ハードルを下げる

ケースB:今すぐ転職層にしか届かない(関係構築不足)

処方箋(例):採用ナーチャリング × 採用Meetup × SNSコミュニティ採用 × オウンドメディア

  • 接点後に「情報が届く仕組み」を作り、温度感を上げる

  • Meetupで解像度を上げ、面談・選考への移行率を上げる

  • オウンドメディアで“信頼の蓄積”を作り、比較で負けにくくする

ケースC:スカウト返信が少ない/紹介が決まらない(ターゲット接触の失敗)

処方箋(例):ダイレクトリクルーティング × 人材紹介 × リファラル採用

  • DRはテンプレを捨て、相手の転職理由に合わせた「刺さる一文」を設計してAB改善

  • 人材紹介は、推薦の質をKPIで見える化し、週次フィードバックで改善ループを回す

  • リファラルは“制度”ではなく“紹介が生まれる導線”を作り、動く仕組みにする

ケースD:選考が遅い・重い(運用ボトルネック)

処方箋(例):AIスクリーニング × 適性診断

  • 初期スクリーニングの工数を削減して、返信スピードと面接設定率を上げる

  • 適性診断でミスマッチを減らし、辞退・早期離職のリスクを下げる

見るKPI:内定承諾率、辞退理由の内訳、内定から意思決定までの日数

30日で”回る採用”にする実行ステップ

最短で成果を出す型

Week 1
Day 1-7
WEEK 1

現状棚卸し

詰まりの特定

採用ファネルの可視化
応募→書類→一次→最終→内定→承諾の数値を並べる
チャネル別分析
媒体・エージェント・DR・リファラルで歩留まりを比較
ボトルネック特定
1つに決める(同時に全部は変えない)
Week 2
Day 8-14
WEEK 2

手法の組み合わせ決定

今月の”勝ち筋”を作る

施策の絞り込み
15手法から「効果が大きい×実装が早い」を優先して3〜5個に絞る
役割分担の明確化
誰が、いつ、何を、どの品質でを定義
週次KPIレビュー固定
ここが仕組み化の肝
Week 3-4
Day 15-30
WEEK 3-4

運用開始→改善

数字で回す

継続的な改善
求人票・スカウト文面・面接設計は”1回作って終わり”にしない
ABテストで磨く
辞退理由の分析
定性データを取り、次週の施策に落とす
採用会議の変革
「進捗報告」ではなく「意思決定の場」に変える

実務で外せない注意点:求人情報の明示・個人情報・AI運用

募集時の明示ルール(求人票の記載)が強化されている

2024年4月1日から、募集時等に明示すべき事項として「業務内容・就業場所の変更の範囲」などが追加されています。求人媒体や紹介、広告クリエイティブでも、表現と運用を整えておくのが安全です。

あわせて、労働条件明示のルールも2024年4月から改正されています(明示事項の追加など)。運用面での整合が重要です。

AIスクリーニングを使うなら「個人情報」と「ガバナンス」をセットで

個人情報保護委員会は、生成AIサービス利用に関する注意喚起を公表しています。候補者情報を扱う場合は、入力内容・保存・学習利用の有無・社内ルールなどを整理して運用する必要があります。

また、総務省・経産省が公表している「AI事業者ガイドライン」も、AIの利用・管理の考え方(ガバナンス、リスク対応等)を示しています。採用でAIを使う場合も、説明責任と運用ルールが成果を安定させます。

まとめ:採用代行を“費用”で終わらせず、採用の仕組みとして残す

中途採用は即戦力補充ニーズが強く、採用の難易度は続いています。

だからこそ、単発施策ではなく、15の採用手法を詰まりに合わせて組み合わせ、KPIで改善し続ける設計型RPOが効きます。

この記事の執筆者

株式会社エコーズ代表 児玉明

企業が自走できる採用体制をつくることをゴールにした採用支援サービスを提供。
採用計画の立案からスカウト実務、選考フロー構築、内製化支援まで、データと現場の両面からからアプローチし、再現性のある採用成果を実現。エンジニア出身の経験を活かしエンジニア採用が強み。
■ ITエンジニア経験24年
■ 人材採用経験10年